Home > TotalEnergies(トタルエナジーズ )の主要銀行がパプアLNGへの資金提供拒否

TotalEnergies(トタルエナジーズ )の主要銀行がパプアLNGへの資金提供拒否

4 March 2024

ヨーロッパ第3位の銀行である Crédit Agricole(クレディ・アグリコル)は、先週 TotalEnergies(トタルエナジーズ )に対して大きな打撃を与え、トタルエナジーズが提案しているパプア液化天然ガスプロジェクト(パプア LNG)への資金提供をしないと宣言しました。

プロジェクトの財務アドバイザーであり、トタルエナジーズの主要取引銀行の一つであるにもかかわらず、クレディ・アグリコルは公に、同社の主要な新規ガスプロジェクトへの資金提供を拒否しました。これは、同社の最大の支援者でさえパプアLNGを有望視していないという明確なシグナルです。

提案されたプロジェクトは、新規の陸上ガス田、4つのLNGトレイン(製造設備ユニット)、および320kmのパイプラインで構成されています。また、フランスの石油・ガス大手トタルエナジーズ(出資比率37.55%)が、エクソンモービル(37.04%)、豪石油・ガス大手サントス(22.83%)、JX石油開発(2.58%)とのパートナーシップで開発しています

このプロジェクトは、環境、人権、気候に深刻なリスクをもたらし、すべての新規ガスプロジェクトと同様、ネット・ゼロや地球温暖化を1.5℃に抑えることとはまったく整合しません。この炭素爆弾は、稼働期間中の総排出量が、人口1億7000万人のバングラデシュの年間排出量に相当すると推定されており、莫大な被害をもたらすでしょう。

現在、トタル社の3大主要取引銀行(クレディ・アグリコル、BNPパリバ、ソシエテ・ジェネラル)は、間違いなく同社を最も理解している金融機関ですが、いずれもパプアLNGへの関与を否定しているのです。

これで、同プロジェクトへの関与を拒否した銀行は合計8行となりました。
銀行名:BNPパリバ、BPCE/ナティクシス、クレディ・アグリコル、ソシエテ・ジェネラル、CIC/クレディ・ムチュエル、ユニクレジット、オーストラリア・コモンウェルス銀行、ウェストパック

パプアLNGは、プロジェクト立ち上げに必要な資金を集めるのに苦戦しています。2023年12月、パプアニューギニアの石油・エネルギー大臣は、最終投資決定 (FID)は2024年後半まで遅れる可能性があると述べ、銀行が支援に消極的であることを認めました

2月23日、パプアニューギニアのジェームズ・マラペ首相は、資金確保に苦労しているため、プロジェクトのFIDが数ヶ月遅れることを認めました。この最新の打撃は、すでに警戒心を強めている投資家や融資を検討する金融機関に対するさらなる警告となります。

これらの金融機関のうち、特に懸念されるのは、2022年にアジアの銀行の中で化石燃料産業に最大の資金提供を行った日本の3メガバンクです。

三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)、三井住友フィナンシャルグループ(SMBC)、みずほフィナンシャルグループは、いずれも新規の石油・ガス採掘プロジェクトに対するファイナンスの制限を設けておらず、LNGや化石燃料の拡張に繰り返し世界最大級の資金提供を行ってきました。

また、3メガバンクは、パプアニューギニアで先立って稼働しているPNG LNGプロジェクトへの支援を行い、またトータルエナジーズサントスへの支援も行ってきたことから、パプアLNGへの支援の可能性がある銀行として注目されています。

これらの銀行に、パプアLNGに決して資金提供を行わないよう伝えてください。

この破壊的なプロジェクトについて詳しく知りたい方は、Defund TotalEnergiesキャンペーンのパプアLNGウェブページをご覧ください。

 

関連ニュース: